放電プラズマを「作る」「測る」「使う」を研究している
放電プラズマ応用研究室の研究テーマは,放電プラズマを「作る」「測る」「使う」の3つに分けられます。放電プラズマを社会の役に立つ技術として応用するためには,これらを包括的に研究することが重要です。例えば,放電プラズマを「使う」ためには,「作る」ことが必要ですが,「うまく使う」ためには,放電プラズマを「知る」ことも重要です。プラズマを知るための有効な手段は「測る」ことです。当研究室に所属する学生さんの担当する研究テーマはこれらのうち一つですが,研究室内で行われるゼミや論文講読を通して,他人の研究や論文調査の結果を議論し,放電プラズマについて包括的に学習しています。
プラズマを作る
圧電素子を使ったコンパクトな放電プラズマ発生技術や,誘電体バリア放電プラズマを利用した大気圧低温プラズマジェットの生成技術などを研究しています。
プラズマを測る
酸素を原料として放電プラズマを生成するとオゾンが発生します。当研究室では,オゾンが吸収する波長のLED光を放電プラズマ中に照射し,放電プラズマ中でオゾン濃度を計測する技術を開発しています。
プラズマを使う
放電プラズマを微生物に照射して殺菌を行う技術や,放電プラズマを照射した生理食塩水を自己免疫疾患に活用する技術の開発,放電プラズマを水に照射し,水中難分解性物質の分解技術を開発しています。
研究室の特徴
本研究室では,学生自身が電気電子工学(放電プラズマ)に関する実験を行うことはもちろん,専門外の実験についても極力自分で行います。例えば,専門外である微生物の実験を自分で行うのは難しいように感じるかもしれませんが,微生物を専門とする先生の指導を仰げば自分で行うことができ,一連の実験を全て自分で行うことに意義があると考えています。これにより専門分野と異分野の知識や技術を学べることはもちろん,研究を包括的に捉えることで,研究の全体像を把握しながら研究を迅速に進めることができます。社会に出た際には,さまざまな専門分野の技術者と協同して働く場面が多いです。そういった際に,自分の専門分野以外の知識や技術を備えておくことで,解決すべき問題に対して多方向からの視点(より多くの引き出し)を持って取り組むことができると思います。
大学での研究活動を通じて新しい知識や技術を取り入れることに慣れておくことが大切です。時代とともに変わりゆく科学技術に対して柔軟に対応できる技術者として将来活躍することを期待しています。
研究室のロゴについて
研究室のホームページ立ち上げを記念して,放電プラズマ応用研究室のロゴを作成しました。ロゴはプロのデザイナーさんに放電プラズマと研究室のイメージを伝えてデザインしてもらいました。放電プラズマといえば「イナズマ!」情熱的な赤とオレンジでイナズマの鮮烈さとを表現しつつ,スタイリッシュなデザインになったと思います。放電プラズマ応用研究室のシンボルとして,多くの人に身近に感じてもらえると嬉しいです。